関東平野へ降らない雪 地形と気象
2022年02月22日
冬、新潟など日本海側には多くの雪が降りますが、太平洋側は晴天が続きます。
これは、大陸のシベリア高気圧から吹く風が日本海で水分を多く含み、日本列島の山岳地帯にぶつかり上昇することで雪雲を発生させるからです。山を越え乾燥した空気は太平洋側へ吹き降ろし「からっ風」などと呼ばれます。
では、実際に関東平野の降雪の様子を見てみましょう。
光学画像(Sentinel-2)と標高データ(AW3D)を重ね合わせ動画にしました。2Dと3Dの情報を合わせることで降雪地と標高の因果関係を視覚化できます。
群馬と新潟の県境に位置する三国山脈に雲(青色)がかかり、そこから新潟側に雪が広がっている様子をご覧いただけます。
光学画像で雪雲が多いエリアは標高が高いことがわかります。
衛星は様々な波長のセンサーで地球を観測しますが、人の目と同じように解析した画像からは白い雪と白い雲の区別がつきません。
そこで、赤外の波長を使うことでを雪と雲を区別することができます。
従来、このような解析には高額なソフトウェアと知識が必要なうえ衛星データも高額で、リモートセンシングは身近なものでありませんでした。
しかし近年、衛星打ち上げの増加に伴い、無償のデータやソフトウェアも増え、だれでも簡単にリモートセンシングに触れることができます。
皆さんも、ご興味のある場所を宇宙から観てみませんか?意外な発見があるかもしれません。
RESTECも、Google Earth Engine上でLandsatやSentinelなどのフリーデータを解析することができる無償App「VEGA」を公開しています。
VEGAのご利用は関連リンクからどうぞ。
地名(国名) | 関東平野(日本) |
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画像製品 | AW3D標準地形データ(5m)、Sentinel-2 |