スカンジナビア半島のフィヨルド
スカンジナビア半島のフィヨルド
スカンジナビア半島の中央には、古生層からなる2,000m級のスカンジナビア山脈が横たわっています。
この山脈は、更新世(洪積世)に訪れた氷河によって侵食を受け、西側の山地は、フィヨルドと呼ばれる下流部が沈水して海に覆われた氷食谷になっています。
フィヨルドは、高緯度地域で氷河の侵食が活発に行われた山地に多く見られます。両岸は切り立ったU字谷の谷壁からなり、海面からの窪みが1,000m以上に達していることも少なくありません。
このように深い谷が削られたのは、フィヨルドを埋めた谷氷河の厚さが大きかったからで、2,000~3,000mにも達する厚い氷河が海水を押しのけて前進してきたために、海面下深くまで削り取られたと考えられます。
スカンジナビア半島最大のソグネフィヨルドの長さは204kmにも及びます。